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著作権法改正へ。でもまだ音楽ダウンロードは合法だ!

結論

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音楽をサーバーにアップロードして公開したり、ファイル共有ソフトで他人が入手できる状態に置くと、著作権者の「自動公衆送信権」や「送信可能化権」、「複製権」などを侵害する恐れがあります。
しかし、ダウンロードすること自体は法律上、なんら問題ありません。

「恐れがある」としたのは、著作権法がインターネット時代に十分に対応しているとは言えず、学者の中でも意見が割れているからです。

ただし、コピーコントロールCD(CCCD)やレーベルゲートCD(LGCD)など、「技術的保護手段」が講じられたデータをダウンロードすると違法となる可能性があります。(著作権法第30条1の2)


私は法律の専門家ではありません。ご利用は自己責任でお願いします。(詳しく)

著作権法「アップロードは違法、ダウンロードは合法」

音楽をダウンロードするにあたって関係のありそうな法律と言えば著作権法です。
この法律はアップロードをする(=他人が入手できる状態におく)ことは著作権者の「自動公衆送信権」や「送信可能化権」などを侵害するとして禁止しています。
ところが、ダウンロードを禁止する条項は見当たりません。これではアップロードする人がいる限りダウンロードする人が減らないのは当然です。だって無料で音楽や漫画が合法的に手に入るんですから。これを利用しない手はないでしょう。

ダウンロード違法化

しかしこれではアーティストどにお金が落ちないので彼らが困ってしまいます。
そこで政府はおととし06年、著作権法の改正に向けて準備を始めました。
さらにアーティストなどにお金を落とす別の仕組みである「私的録音録画補償金制度」の改正も検討され始めました。

海賊版の音楽や映像、ネットでの入手禁止 法改正検討
 政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は音楽や映像を違法コピーした「海賊版」をインターネット上からダウンロードすることを全面禁止する著作権法改正に着手する。27日に開く知財本部コンテンツ専門調査会に事務局案を提案。罰則も設け、08年通常国会に提出をめざしている改正案に盛り込む。海外でも人気が高い日本のマンガやアニメなどの権利保護を強め、コンテンツ産業の育成を促す狙いがある。
 現行の著作権法では、著作権者の承諾なしに複製したコンテンツをネット上に流すことは違法だが、違法コピーをダウンロードしても、個人で利用する限りは著作権の侵害とはならない。このため、ネット上で違法コピーを入手する行為が横行しても、規制するのは極めて困難だ。
(2006年11月24日、朝日新聞朝刊3面。赤字下線は引用者)

そして去年07年秋、いよいよ著作権法改正が濃厚になってきました。

無許諾の音楽・映画、ネットで入手は自宅でも違法 文化庁小委案、著作権法改正求める
 インターネット上で、著作権者の許諾を得ずに流通している音楽や映画などの作品を、一般の人がパソコンなどにダウンロードする行為が違法になる公算が大きくなった。現在は、個人が家庭内で楽しむ範囲であれば違法でないが、文化庁・文化審議会の著作権分科会・私的録音録画小委員会が「違法化」で著作権法を改正する意見が大勢となったとする中間報告案をまとめた。26日に公表される。(赤田康和、新谷祐一)
 小委は、家庭内での著作物の複製行為にどこまで著作権を及ぼすことができるか検討してきた。  著作権法は、音楽や映画などを作曲家や映画会社など著作権者に許諾を得ずに、勝手にコピーすることを禁止している。だが、個人が家庭内で楽しむ範囲に限ってパソコンなどにダウンロードしたり、複製したりすることを許している。
 このため、現在は、著作権者の許諾を得ずに、ファイル交換ソフトや動画投稿サイト「ユーチューブ」などを使ってネットに違法に配信されたテレビ番組や音楽、映画であっても、個人がパソコンにダウンロードするのは違法ではない。
(2007年9月21日、朝日新聞夕刊1面。赤字下線は引用者)

その後、文化庁文化審議会がこの件に関するパブリックコメントを行ったり、MIAUが設立され反対運動なども起こりました。

「海賊版ダウンロード違法化」に反対・津田氏らがネットユーザー団体立ち上げ?インターネット-最新ニュース:IT-PLUS

今国会(2008通常国会)での法案成立は断念

今国会(2008年7月頃)での法案成立は断念する見込みだという。

文化庁の川瀬真・著作物流通推進室長は5月8日、違法録画・録音物のダウンロード違法化を含む著作権法改正法案について、「今国会への提出を断念した」と話した。秋の臨時国会以降の法案提出を目指す
私的録音録画小委員会:「ダウンロード違法化」法案、今国会への提出断念 - ITmedia News(キャッシュ)より。赤字下線は引用者)

ちなみにJASRACはこう言っている

ちなみに音楽の著作権を管理する団体である社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、ファイル共有ソフトについて次のように言っています。

質問
ファイル交換ソフトを使って音楽データをダウンロードしてはいけないのですか
回答
音楽や映像などの著作物データを、ファイル交換ソフトを使ってネットワーク上で共有する場合は、その仕組みを提供する人も、交換をおこなう人も、著作権を侵害することになります。例えば、CDを音源としたMP3であれば、その楽曲の作詞者、作曲者の著作権を侵害するだけでなく、レコード製作者、実演家(アーティスト)の著作隣接権も侵害することとなります。ファイル交換という仕組みそのものが違法ということではありませんが、その仕組みにおいて、著作権をはじめとした様々な権利の保護方法が確立されていない現状では、JASRACもライセンスを差し上げることはできません。ファイル交換ソフトを使って音楽等の著作物をダウンロードすることはお控えいただくことをお願いいたします。
 (JASRACウェブサイト・よくあるお問い合わせより)(赤字下線は引用者)

巧妙に「違法です」とか「禁止されています」とは書いてありません。あくまで「お控えください」の立場です。

ただし、ファイル共有ソフトには気をつけよう!

 ファイル共有ソフトの中には、ダウンロード先フォルダと共有フォルダが同じになっているものがあります。
この場合、意図せずにアップロード(多くの場合違法)を行ってしまう恐れがあります。

設定をよく確認してこのようなことにならないようにしましょう。

社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)も次のように言っています。

ファイル交換ソフトのWinMXを利用して、楽曲をダウンロードするのは自由と思っている人は多いようですね。著作権法に詳しい人ほど、そう思いこんでいるようです。たしかに、著作物は、個人的な使用を目的とする場合は、その使用する者が複製できると定めています。したがって、楽曲をダウンロードし、それをCDにコピーして聴いて楽しむのは違法ではなく、そのCDを他人に売ったとたん目的外使用となって複製権のみなし侵害になるというわけです。
(ASKACCS - 著作権、情報モラルQ&A - c586 WinMXの合法と違法の境は?より)

ただし、winnyはシステム上違法となる 

前述のACCSによれば、winnyは共有の設定に関わらずデータを送受信するので違法となるらしい。

ファイル交換ソフトは、その名称の通りファイルをやりとりするソフトです。そのソフトを使って、P2Pのネットワークに参加するということは、ダウンロードと送信行為の双方に参加することです。Winnyの場合、送受信に第三者のコンピュータが介在して、バケツリレーのように転々とします。信するファイルは、暗号化され、キャッシュとしてパソコンに取り込まれるので、自分のパソコンにどんなファイルが取り込まれ、それが誰に向かって送信されたのか分かっていないだけです。
このため、
いったんWinnyのファイルを使用してP2Pのネットワークに参加すると、受信だけのつもりが送信行為にも加担することになり、送信可能化(公衆送信権に含まれる)に違反することになります。
(ASKACCS - 著作権、情報モラルQ&A - c614 P2Pで音楽ファイルをダウンロードしたい。より)

参考文献

ダウンロード違法化とは:ITpro


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更新履歴
07/4/13:初出
07/5/25:更新[JASRACの見解など追加]
07/9/7:「技術的保護手段」について追加
08/1/16:怪しげな部分を削除。より曖昧にする
08/4/26:全面改訂。
08/8/3:誤字脱字などの訂正